
10年以上の人材育成現場から見た“本当に伸ばすトレーナー”とは?
学ぶ際、素晴らしいトレーナーに出会えると飛躍的に伸びるものです。
その人を信じてスポンジのように吸収すれば良いだけだからです。
いわゆる、「守破離」の守の時です。
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ただ、残念な事になかなか素晴らしいトレーナーに出会えないのが現実ではないでしょうか。
また、企業において現場の新人指導を間違えった人選でのトレーナーを配置している管理者が非常に多いと思います。
確かに彼、彼女は優秀なプレイヤーかもしれませんが、指導者としては全く勘違いした指導をしている事も多くあります。
プレイヤーとして自信があるゆえか、自分の指導に迷いや疑いを持って改善しようとする考えもないところも問題です。
結果的に新人の退職や自信喪失によるカウントダウンが始まってませんか?
「教える人」を間違えると、努力が逆効果になる
副業でも、企業でも、「誰に学ぶか」は成果を左右します。
どんなに真面目に努力しても、指導者の方向性がズレていれば、その努力は報われにくい。
私は10年以上、人材育成の現場でトレーナー・管理者の教育に携わってきました。
その中で痛感したのが——
指導者の“質”次第で、人は伸びもすれば、潰れることもある。
特に最近は、副業でも“指導者”や“コンサル”を名乗る人が増えました。
SNSでキラキラした実績を見せて「あなたもできます」と言う人も多いですが、
実際に「教える力」と「できる力」はまったく別物です。
名プレーヤー=名監督ではない|教える力は別の才能
プロ野球で例えるなら、王貞治さんやイチローさんの打法は唯一無二。
彼らは努力と感性、そして天性の感覚で結果を出してきました。
しかし、その“感覚”を他人に正確に教えることは極めて難しい。
名プレーヤーが必ずしも名監督になるわけではない。
これはどの世界にも共通します。
副業の世界でも「自分が稼げた=人に教えられる」ではないのです。
実際に成功者の多くは、自分のやり方を“再現性”のある形で説明するのが苦手です。
なぜなら、無意識でできてしまっているから。
そのため、受け手は「同じことをやっているのに結果が出ない」という壁にぶつかります。
“自分のコピー”を作ろうとする指導者の落とし穴
ありがちな失敗例が、
「自分のコピー」を作ろうとするトレーナーです。
「私のやり方を真似すれば成功する」と言い切るタイプ。
確かに、一部の人にはそれで成果が出ます。
しかし、多くの人は途中で苦しくなり、自信を失ってしまうのです。
人にはそれぞれの強み、ペース、背景があります。
それを無視して「自分と同じ型にハメよう」とすれば、
本来のポテンシャルが活かされることはありません。
人材育成の基本は、
「教える」ではなく「引き出す」。
相手の特性を見極めて、60点を70点に、70点を80点に引き上げること。
この“伸ばす力”こそが、本物のトレーナーの資質です。
優秀なトレーナーは「完璧」を求めない
人を育てる上で大切なのは、完璧主義を押し付けないこと。
多くの指導者が、相手を「100点」にしようとして失敗します。
現場で見てきた中で、優秀なトレーナーほどこう言います。
「まずはできるところからでいい」
「小さな成功体験を積ませる」
人は“できた”という感覚でしか成長できません。
完璧を求められると、失敗が怖くなり行動が止まります。
副業も同じで、「結果を急かす」指導ほど危険です。
私が見てきた成果を出す人は、例外なく「段階を踏んで自信を積み上げていった人」でした。
焦らず、成長を実感できるペースを保つ。
そのサポートをするのが、本来のトレーナーの役割です。
トレーナーと生徒にも「相性」がある
どんなに優れたトレーナーでも、全員に合うことはありません。
相性というのは、価値観・テンポ・温度感など、多くの要素が関わります。
たとえば、副業コンサルを受けた人の中には、
「言ってることは正しいけど、なんか合わなかった」と感じる人もいます。
これは“能力の問題”ではなく“相性の問題”です。
企業の人材育成でも同じです。
新人教育を任せる時、上司が「指導が上手そう」という印象だけで任せてはいけません。
相性が悪ければ、優秀な新人でも短期間でモチベーションを失い、辞めてしまうことがあります。
「合う・合わない」を見極めるのも、育成のマネジメントの一部。
副業でも企業でも、“相性”を軽視してはいけません。
管理者が「育成を丸投げ」した結果、何が起きているか
企業では、教育担当を決める際に「経験があるから」という理由で
トレーナーを任せるケースが少なくありません。
しかし、その“丸投げ”が問題を生んでいます。
・新人が初期で離職する
・自信を失い、積極性をなくす
・「教えてもらってない」と感じる
・チーム全体の士気が下がる
これらの根本原因は、指導設計を上司が放棄していることにあります。
どんなにトレーナーが優秀でも、目的や評価軸が共有されていなければ、方向性がズレていく。
つまり、「育てる仕組み」が整っていないのです。
本来、管理者は「トレーナーの育成者」であるべきです。
任せっぱなしではなく、進捗を見守り、トレーナー自身もサポートする。
これができる組織は、離職率が低く、人が自然に育ちます。
副業の世界にも同じ構造がある
副業の指導も、企業の育成も構造は同じです。
どちらも「誰かが誰かを育てる」関係性。
しかし、副業の世界では、管理者がいません。
つまり、“受ける側”が自分で見極めるしかないのです。
・実績だけを見て判断しない
・自分に合うペースかどうか
・押し付け型ではないか
・結果だけでなく過程を見てくれるか
これらを確認しないと、「合わない指導」に振り回されて終わります。
私の経験上、「この人に学んで良かった」と感じるのは、
“自分を否定しないトレーナー”に出会った時です。
本当に伸ばす指導者は「人を信じる力」がある
トレーナーの役割は、技術を教えるだけではありません。
人の“可能性”を信じて伴走することです。
「あなたならできる」
「焦らず、自分のペースでいい」
この一言が、人の行動を変えることがあります。
逆に、「なぜできないの?」という言葉は、心を閉ざすきっかけになります。
優れたトレーナーほど、“信じる目”を持っています。
失敗を責めず、成功の芽を見つける。
その積み重ねが、やがて組織や個人の力を底上げします。
まとめ|“教える人”で人生は変わる
副業でも企業でも、
「誰に学ぶか」「誰に任せるか」は人生を左右します。
・名プレーヤー=名トレーナーではない
・コピーを作る指導者は人を潰す
・完璧よりも、まずは60点・70点を伸ばす
・相性は必ずある
・管理者は育成を丸投げしない
・人を信じる力が本物のトレーナーを育てる
人が成長するのは、「教え方」よりも「信じ方」にあります。
私自身、10年以上の現場でその光景を何度も見てきました。
もしあなたが副業で指導者を探しているなら、
または企業で新人教育を任されているなら——
“合う人”を選び、“信じる育成”を大切にしてほしい。
それが、組織も個人も共に伸びる最短ルートです。
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