
フリマサイトで避けて通れないもの——それが 値引き交渉 。
コメント欄で「お値下げできますか?」と聞かれただけで胃が痛くなる出品者も少なくありません。
もちろん値引きはフリマの自然な行動でもあり、購入側の立場から見れば「安く買えるなら買いたい」のは当然です。しかし出品者側からすると、ただの取引では終わらない“負担とストレス”が存在します。 特に個人販売では利益率も時間も限られており、企業のセールと同列に扱われると大きな摩擦が生まれます。
今日は 購入者はどれくらい値引きを好意的に考えているのか?
そして 出品者はなぜ値引き交渉を負担に感じるのか?
その双方の心理と、ストレスを減らすための向き合い方を深く掘り下げます。
◆ 購入者はどれくらい値引きを前提にしているのか?
フリマアプリ調査(複数情報からの市場傾向)では、
📌 購入者の約50〜60%が値引き交渉を前提に商品を見ている
📌 特に中古・古着・家電で値引き希望は高い
多くの購入者は、
➡「聞くだけはタダ」
➡「うまくいけばラッキー」
という感覚でアプローチしています。
中には礼儀正しく丁寧な交渉をする人もいます。
しかし一方で…
🟥 常識外の値引きを当然のように求める
🟥 出品者の回答後に希望金額に反すると無言スルー
🟥 5,000円→3,000円など強気値下げが
このような層も一定数存在します。
◆ 出品者が値引きを面倒に感じる理由
出品者が値引きを面倒に感じる2つの理由は、多くの出品者の共感そのものです。
【理由①】やり取りの時間コストが重い
値引き交渉は1通で終わりません。
🔻 こちらが返信
🔻 30分返事なし
🔻 1時間経過
🔻 結局買わない
出品者は「仕事・家事・育児・他のコメント対応」を抱えています。
取引は早いもの勝ち、他の人にも売れる可能性があるため、相手の返答を待つ時間もストレスです。
本当に買うか不確かな人に時間を奪われるのは、正直つらい
これが本音です。
【理由②】常識外の値引き要求が多すぎる
一般的な相場は——
📌 5〜10%値引き → 多くの出品者が許容範囲
📌 15% → 状況次第でギリギリ
📌 20〜30% → 対応に困る
📌 半額交渉 → 交渉ではなく圧
例えば5,000円の商品に対し
購入者「3,000円にしてください」
出品者「4,000円なら可能です」
購入者「じゃあ3,500円で」
——この 最後の500円の攻防のために使う時間 が問題です。
出品者は利益確保だけでなく、梱包費・送料・販売手数料も負担します。
「薄利で良いから回転させたい」と4000円まで下げる努力をしているのに、さらに下を狙われると気力が削られます。
フリマアプリは量販店のセールとは違います。
個人販売であり利益の余裕はない。
それなのに「セール感覚で値切られる」のは大きな苦痛です。
◆ 出品者が値引き交渉で嫌な思いをしないためのコツ
① プロフィールに「値引き方のルール」を書いておく
・◯%以内なら検討可能
・即購入なら値引きOK
・大幅値引きは不可
ルールを見せるだけで無茶交渉は減ります。
但し、消去的なコメントと捉えられアプローチが減り売上に影響する可能性もあります。
② 返信は定型文で「感情を使わない」
例文👇
ご希望額では対応できませんが、○○円までなら可能です。
ご検討いただければ幸いです。
淡々と、時間を使わず、温度を上げない。
ストレスの消費を最小化できます。
③ スルーされたら追わない=損切りする
❗ 「返事がない=買う意思が弱い」
→ 追いかけず、他の購入者を優先すべきです。
時間と気力は有限。
誠実な購入者に使う方が価値があります。
④ 値引き交渉は「売れる確率の高い人だけ」に応じる
♥ いいね数が多い
♥ 過去取引が多く評価も良い
♥ コメントが丁寧・即レス
💡 このような人は成約率が高い。
逆に10評価以下・質問ばかり・返事が遅い人は成約率が低く、購入しない可能性が上がります。
◆ まとめ|値引きは悪ではないが、出品者の心を削る
値引き交渉を好意的に見ている購入者は多い。
しかしその裏側で、出品者の時間・利益・精神力は削られやすい。
だからこそ重要なのは、
✔ 交渉にルールを持つ
✔ 時間をかけすぎない
✔ 無理な相手は切る
値引きは売却促進の手段のひとつであり、
ストレスを抱えてまで応じる義務はありません。
まだ出品経験が少ないと何とか売りたいと考えるんは当然です。
アカウントを育てる目的であり、薄利で良いと考えるなら多少無理な交渉への対応も選択の1つです。
経験を積むと感じますが、真面に交渉に応じていても成約率は思いのほか高くないです。結構連絡を頂けますが、返信してもスルーする人は多いです。また、交渉になっても最初に提示した金額でないと買わないと言った人も多いです。
普段の生活では余り感じない非常識な対応が平然と行われてしまいますので、真面目な良識ある人は辞めてしまっても不思議ではありません。
出品者が笑顔で販売でき、購入者も満足する。
そのバランスを取り戻すための知恵として活用していただけたら幸いです。
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