
メルカリ転売せどりをやっていると、必ず避けて通れないのが「値引き交渉」。
値下げ交渉は普通に日常のやり取りですが、交渉の上手な人と下手な人で成功率が全く変わるもの。
ポイントは「購入者も出品者も欲張り過ぎない事」
購入者は出品者の事を配慮しないで「単に欲しい金額だけ要求」したら上手く行くものも行かなくなります。
出品者は交渉はうまく使えば売れ行きを後押しするツールにもなりますが、対応を誤れば「時間の浪費」や「トラブルの火種」にもなりかねません。
購入初心者がつまずく「値下げ幅」の感覚
フリマでの交渉を始めたばかりの人がまず戸惑うのが、「いくらまで下げていいのか」という問題です。
一般的に言われているのが5〜15%程度。メルカリでも以前この幅での推奨がありました。
たとえば、
- 5,000円の商品 → 250〜750円の値引き
- 10,000円の商品 → 500〜1,500円の値引き
この範囲であれば現実的です。20%値引きまで応じるケースもありますが、それは在庫整理や季節商品など、売り切りたい特別な事情がある場合が多いです。
それ以上の値引き交渉に応じるのは単に不用品を早く処理したい人ではないでしょうか。
一方、「3,000円の商品を1,000円にしてください」「いくらまで下げられますか?」といったコメントは、出品者から見れば即スルー案件。
「いくらまで下げられますか?」は“後出しじゃんけん”のような質問です。出方を見てから買うか買わないかを決めたいのでしょうが出品者としては対応したくないです。
そもそも交渉は公然とした場ですので、1対1ではありません。金額を提示すれば他の人も見てます。その金額で必ず購入してもらえるなら良いでしょうが、多くのケースは金額を提示すると良くて「検討します」との返信。多くは音信不通です。
で、値引きした事が他の人もわかるので現在提示金額では購入しようとした人も控える傾向にあります。
出品者の心理を理解する
交渉相手がどういう状況で出品しているかを考えることも大切です。
今の時代、フリマサイトの多くは副業で運営されています。
昼間は会社員、夜は家事や育児の合間に出品・発送。
そんな中で複数の交渉を同時にこなしている人も多い。
つまり、“時間との戦い”なのです。
交渉コメントが届いたので、対応しようと購入者へ返信しても20分、40分、1時間以上返事がないこともよくあります。
非常に迷惑な話で対応したくなくなります。
出品者も“欲張りすぎる”とチャンスを逃す
交渉で厄介なのは、購入者だけではありません。
出品者側も“欲張りすぎ”てチャンスを逃すケースが多いです。
「あと500円だけ値引いてくれたら買います」と言われたのに、「いや、そこは下げられません」と意地なり断ってしまい、その後まったく音沙汰なし。
冷静に考えれば、その500円で在庫を1つ動かせたわけです。
回転率を重視する転売せどりでは、“早く売る=次の仕入れ資金を確保する”ことに繋がります。
もちろん、利益を削りすぎるのは本末転倒ですが、多少の妥協は必要です。
スルーされるコメントには理由がある
出品者が交渉コメントを無視するのには、きちんとした理由があります。
代表的なのは以下の3つ。
- プロフィールや説明文を読んでいない
→「コメント前にプロフィールをご確認ください」と書いてあるのに読まず質問。 - 常識外れな値引き要求
→「1万円の商品を5千円で」といった交渉は即ブロック対象。 - 何度も粘るタイプ
→「15,000円を12,000円に」→「13,500円にします」→「13,000円になりませんか?」
このパターンも面倒なので嫌われます。
出品者は「1度でスパッと決めたい」と思っています。
何度も粘られると、“時間泥棒”の印象が強まり、「関わりたくない」とブロックされることも珍しくありません。
購入者側のマナー|“調べてから交渉”が基本
購入者として値引き交渉をするなら、最低限のリサーチは必要。
- 同商品の相場を確認する
→ 他の出品者の価格帯を見て、現実的な値引き額を判断。 - 出品者のプロフィールを読む
→ 「値引き不可」と書いてあれば交渉しないのがマナー。 - 説明文を最後まで読む
→ 状態・発送方法・付属品の有無などを確認。
これを怠ると、的外れな質問や交渉をしてしまい、出品者からは“要注意購入者”とみなされます。
交渉とは「お願い」ではなく「取引」。
信頼関係がなければ成立しません。
冗談だかわかりませんが「今3,000円しかないので3,000円でお願いします」とかやたら「お願い、お願い」と記載してくる購入者がいます。
「これって何?」と捉えてしまいます。
不良在庫なら未だしも人気商品だったら価格を下げる義理がありません。何度か取引をしているリピーターさんとかなら未だしも、どこの誰かも知らない人にお願いと書かれても迷惑な話です。
出品者側の戦略|“交渉を見越した価格設定”
実践的なテクニックとして、最初から5〜10%上乗せして出品するのもおすすめです。
たとえば実際に売りたい金額が10,000円なら、
→ 出品価格を10,800円に設定。
そこから「10,000円にしてもらえませんか?」と来た場合、
「せっかくなのでその価格でOKです」と快く応じられる。
これなら購入者も満足し、出品者も想定通りの利益を確保できます。
心理的にも「値引き成功=お得に買えた」と思わせる効果があり、交渉成立率が上がります。
“交渉しない買い方”も増えている
アルゴリズムやシステムの変更で値引き交渉をせずに即購入するユーザーも増えています。
理由はシンプルで、時間を節約したいから、煩わしい故障をしたくないからではないでしょうか。
アルゴリズムが進化しており、「いいね」や交渉履歴よりも“購入確率”を重視する傾向にあります。
そのため、研究熱心な出品者ほど相場に基づいた価格で出品しており、わざわざ交渉する余地が少ないです。
賢い購入者は相場を調べているので、即購入へ躊躇いはないのでしょう。
つまり、今のフリマ市場では「相場価格=最適価格」という構図が成り立ちつつあります。
これを知らずにフリマ初心者が頓珍漢な価格交渉をしてくるケースも多くあります。常に環境は変化しており、昨年言われていたことが、今と同じとは言えません。
メルカリは変化が早いフリマサイトです。熱心な出品者はその動きを研究し対応しています。
交渉は煩わしいと考える利用者が多い事を事務局側でも理解しているのではないでしょうか。希望価格システムもその考えからできたものと思われます。
ただ、ヤフーフリマト違い、メルカリでは希望価格を提示しても成功率は低いと思われます。私の周りの出品者も対応しているような話は余り聞きません。
原因は購入者に認識のズレがあるようです。
大幅な値引きを要求してくる、また交渉に応じてもその後スルーや「やっぱり買いません」とメッセージが届く・・・。結果価格変更しても成功しません。なら、対応するのは止めようとなりますよね。
まとめ|“欲張りすぎない交渉”が信頼を生む
転売せどりで成功する人の共通点は、「欲張りすぎない」こと。
出品者も購入者も、自分の利益だけを追えば不信感が生まれ、結果的にチャンスを逃します。
- 出品者は「回転率」と「信頼」を重視
- 購入者は「相場理解」と「マナー」を意識
このバランス感覚こそが、長く安定して稼ぐための最大の武器です。
交渉は“戦い”ではなく、“信頼構築の場”。
だからこそ、欲を抑えてスマートに進めることが、成功のカギではないでしょうか。
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