
メルカリ規制によりAmazonへの意向を促すSNSをチラホラ見かけます。
AmazonFBA の魅力を紹介して興味ある方はライン登録を勧めてます。
確かにAmazonFBAはアマゾン倉庫へ商品を送ってしまえば、後はAmazonが行ってくれるので楽です。 究極の外注化とも言えます。
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「これなら俺にも、私にもできる」
「時間効率が良い」
「Amazonな安心」
なんて感じますよね。
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ですが、現実的にAmazonFBAを初めてが辞めていく人が非常に多いです。転売せどりを経験している人が集まればAmazonFBAを経験した人がいるものです。
では、なぜ辞めるのか?
結論として「小規模な事業には適さない」からです。
資本を大きく投じて行ってこそ、Amazonビジネスは活かされます。小さく副業ベースでやりた人には理不尽に感じる事、規制や規約変更の多さ、薄利さに嫌気がさします。
✏️メルカリ規制後にFBA移行は危険?個人せどりに向かない“3つの壁”と現実的な選択肢
メルカリ規制をきっかけに「もうメルカリでは稼げない」「これからはAmazon FBAが最強」といった投稿がSNSで目立っています。
確かにAmazon FBAは、商品を倉庫に送ればあとは自動で発送・管理してくれる仕組み。
まるで“寝てても売れる仕組み”のように感じます。
しかし――。
実際には、Amazon FBAを始めた人の7割前後が1年以内に撤退しているとも言われます。
(※公式データではなく、業界関係者・販売者コミュニティの体感値による推定です)
なぜ、そんなに多くの人が辞めてしまうのか?
理由はシンプルで、「仕組みの良さ=誰でも成功できる」ではないからです。
副業・個人せどりに向かない3つの壁があります。
・資本の壁
・規制の壁
・精神的壁
下記の項目ごとに記載していきます。
- メルカリ規制で「Amazon FBAが救い」と言われる理由
- Amazon FBAの魅力と副業プレイヤーが惹かれるポイント
- 現実:始めた人の7割以上が1年以内に辞める理由
- Amazon FBAのデメリット・落とし穴
- 副業・個人せどりに向かない“3つの壁”とは
- 利益帯・目的別の代替戦略(メルカリ・ヤフオク・BASEなど)
- まとめ:SNSの煽りに流されず“自分軸”で判断を
メルカリ規制で「Amazon FBAが救い」と言われる理由
メルカリの新しい出品ルール改定が発表され、多くの副業プレイヤーがざわついています。
SNS上では、「メルカリはもう終わり」「これからはAmazon FBA一択」といった投稿も急増中です。
確かにFBA(Fulfillment by Amazon)は、出品者が商品をAmazon倉庫に送るだけで、
発送・梱包・カスタマー対応・返品処理までをAmazonが代行してくれる仕組み。
「在庫を抱えずに楽して稼げる」
「放っておいても売れる仕組み」
そんな印象を受けるのも無理はありません。
さらに、Amazonという巨大プラットフォームには「信用力」と「集客力」があり、
スタートしたその日から全国の顧客に商品が届く環境が整っています。
こうした点が、メルカリ規制に不安を感じる人たちにとって「次の希望」として映る理由です。
しかし、実際にFBAを始めた多くの人が数ヶ月〜1年以内に撤退しているのも現実です。
Amazon FBAの魅力と副業プレイヤーが惹かれるポイント
Amazon FBAには、確かに他の販路にはない“魅力”があります。
特に副業プレイヤーにとって魅力的に見えるのは以下の点です。
- ① 発送作業がゼロになる
梱包や伝票貼りなどの手間がなくなり、時間の制約が大きく減る。
仕事を持ちながらの副業でも「自動化」できるように見える。 - ② 顧客対応・返品処理も代行してくれる
クレームや返品対応をAmazonが一部引き受けてくれるため、心理的負担が少ない。 - ③ プライムマークによる販売優位性
「FBA商品」は“プライム対象”として表示され、購入者からの信頼が高まる。 - ④ 全国規模で販売できる
Amazon倉庫が自動的に在庫を全国に分配してくれるため、地方在住でも全国販売が可能。 - ⑤ アルゴリズムの恩恵を受けやすい
メルカリのように“いいね数”や“値下げタイミング”に依存せず、
AmazonのSEOロジックで露出できるため、一定の販売数が見込める。
こうした要素が組み合わさることで、「これなら自分でもできそう」と感じる人が多いのです。
しかし――問題はここからです。
現実:始めた人の7割以上が1年以内に辞める理由
FBAに挑戦した人のうち、およそ7割が1年以内に撤退していると業界では言われています。
(※Amazon公式の統計ではなく、せどり・物販系コミュニティ内の実態ベース)
なぜそんなに多くの人が辞めるのか?
理由は大きく3つに分けられます。
◆薄利多売の構造に疲弊する
Amazonは「価格競争が激しい」ため、売上は上がっても利益が残りづらい。
手数料・FBA利用料・配送料・保管料を差し引くと、1商品あたりの利益が数百円しか残らないケースも多いです。場合によっては損切にもなる事も。
◆ブランド・カテゴリ制限で思うように出品できない
有名ブランドやメーカーなどは“出品許可制”で、許可を得るにはメーカー発行の請求書を提出して審査を受ける必要があります。
個人ではメーカー発行の請求を得る事は難しく、「出品できない商品ばかり」と感じて辞める人が多いです。
◆Amazonのルール変更やアカウント停止リスク
出品ポリシーが頻繁に変わる上、顧客からのクレームで販売停止になることも。
「売れていたのに突然アカウント停止」「倉庫から返送費だけで赤字」といったトラブルも少なくありません。Amazonは顧客優先でシワ寄せがセラーへ来ます。
FBAのシステムは確かに優れています。
ですがその裏には、“Amazonという大企業に完全に依存するリスク”が隠れているのです。
Amazonはセラーへ対して非常に強気です。決してビジネスパートナーとは見てないと感じます。
「嫌ならやめて下さい」って感じでしょうか(苦笑)
Amazonの強気な対応に泣かされた方は多いと思いますよ。
Amazon FBAのデメリット・落とし穴
SNSではFBAの良い面ばかりが語られがちですが、
現場で実際に取り組むと、以下のような“落とし穴”が待っています。
| デメリット | 内容 |
|---|---|
| 手数料が高く利益が削られる | FBA手数料・保管料・販売手数料を合わせると利益率は10%以下に落ちることも |
| 長期在庫リスク | 売れない商品は倉庫で保管料が加算され、放置すると赤字に転落 |
| 出品・ブランド規制 | 有名ブランドや一部家電は個人では出品不可。出品許可が下りるまで時間もコストもかかる |
| アカウント停止リスク | クレームや真贋判定でアカウント停止。復活まで数週間〜数ヶ月かかることも |
| 薄利多売の構造 | 「1商品で数十円の利益」を数百個売ってやっと月数万円という現実 |
| Amazon依存の危うさ | ルール変更・手数料改定・ランキング変動等で売上を左右する |
特に副業レベルでは、仕入れ資金が限られるため、
「売れ残り=資金が止まる=モチベーションが下がる」という悪循環になりがちです。
副業・個人せどりに向かない“3つの壁”とは
Amazon FBAを使ううえで立ちはだかるのが、次の「3つの壁」です。
① 資本の壁
FBAは在庫を先に倉庫へ送る“前払い型モデル”。
つまり在庫を持てない人には厳しい構造です。
資金が少ないと、回転率の悪い在庫に縛られ、すぐにキャッシュが回らなくなります。
② 規制の壁
出品規制・ブランド許可・真贋チェック・書類提出など、
Amazon独自の厳しいルールが多く、個人では突破が難しい場合も。仕入商品選定よりAmazon対策に多くの時間を費やされる事も多々あり。
人気商品、ブランドは参入障壁が高い。
③ 精神的な壁
「自動で稼げる」と思って始めても、実際には数字管理・返品対応・在庫調整などの作業が多く、
思っていた“自動化”とは違う現実に直面します。
このギャップで辞める人も多いのです。
利益帯・目的別の代替戦略(メルカリ・ヤフオク・BASEなど)
FBAに頼らずとも、今は販路の選択肢が広がっています。
自分の利益帯・目的に合った販路戦略を選ぶことが重要です。
| 利益帯 | 現実的な選択肢 | ポイント |
|---|---|---|
| 月5万円以下 | メルカリ継続+ラクマ・PayPayフリマ等 | 規制を意識しつつ、リスクの少ない少量販売を継続 |
| 月10〜30万円 | ヤフオク・メルカリ併用+BASE | 商品ジャンルを分けて販路を試す段階。価格競争より差別化重視 |
| 月30〜50万円 | ヤフーフリマ+自社BASE・Shopify | ファン作りや固定客の確立を目指す |
| 月50万円以上 | Amazon併用+自社EC・広告戦略 | Amazonは販路の1つとして使い、ブランド構築・仕入安定化を狙う |
焦る必要はありません。
販路拡大は「逃げ」ではなく「分散と準備」です。
まずは今の資金・商品ジャンル・時間に合う選択を冷静に行うことが最優先です。
まとめ:SNSの煽りに流されず“自分軸”で判断を
Amazon FBAは、仕組みとしては非常に優れたサービスです。
しかし、それは大きな資金・在庫・管理体制が整った人にこそ向くモデルです。
不安な時期ほど、「次の楽そうな方法」に心が動きがちですが、
焦って飛びつくと後で後悔する事になりかねません。
今やるべきは「どの販路が流行っているか」ではなく、
「自分が今、どんな条件で継続できるか」を見直すこと。
メルカリ規制は一時的なものでも、
“販売スキル”と“冷静な判断力”は一生使える武器です。
SNSの声ではなく、現場と自分の数字を基準に、次の一歩を選ぶべきです。
その選択が、最終的に“長く稼ぎ続ける人”と“消えていく人”の分かれ道になります。
Amazon FBAは、確かに便利で効率的な仕組みです。
しかしそれは「大きく展開できる人」に向いたビジネスモデルであり、
少資本・副業プレイヤーが“逃げ場”として選ぶ場所としては不向きです。
情報に惑わされずに自分に器にあったものを選択するのが最良ではないでしょうか。
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