
【人材育成の本質】本人に“自信”を持たせる指導力とは?
人手不足の昨今でも相変わらず離職率が高い職場は存在します。
求人時給を上げて人を集めますが、採用された人が次から次へと辞めていく。
1年後には2割も残っていれば良い方・・・
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離職率が高い原因は、もちろん働く側に課題はあります。
それを見抜けない採用者の能力不足もあるでしょう。
ただ、指導力がもっとあれば離職率を上げずに済んだのにとなる事も多々あります。
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今の時代、セクハラ、パワハラなどの〇〇〇ハラスメントト言われる事が多く指導者側も気を使う時代です。
激励のつもりで肩を叩い事がセクハラと言われたり、親しみを込めた言葉がパワハラと受け止められたりと指導するのも大変な時代です。
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ですが、離職率が高い事は決して良い事ではありません。
求人や教育費用へのコストは垂れ流し状態です。
大きな企業になると感覚が麻痺しているようですが、安い金額ではありません。
例えば時給1,500円で1日6時間を週5日で1か月指導期間としたら、単純計算で18万円かかります。これには交通費や社会保険料は入ってません。
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20人採用したら360万円です。
このうち半分辞めたら180万円無駄にした事になりませんか?
これには指導者側の給金は入ってませんし、この後のOJTを含めればもっと高い金額になります。
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その金額をもっと職場環境を改善するのに使えれば、品質が向上するのではないでしょうか?
では、どうしたら離職率を下げれるか?
より高い指導力にすれば良いのです。
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人材育成で最も大切なことは「本人に自信を持たせること」です。
いくら知識やスキルを与えても、自信がなければ成果につながりません。
現場での指導力の有無は、スタッフの成長スピードや職場定着率に大きく影響します。
「自信を持たせる指導力のある人」と「指導力のない人」の違いを整理しながら、職場で長く活躍できる人材を育てる方法を記載してます。
マネージメントする立場の方は、部下に丸投げをするのではなく、部下が新人指導をより高いレベルで行えるようにしていくべきではないでしょうか。
指導力のある人は「褒めて伸ばす」
指導力のある人がやっている事は、「褒める」事を行ってます。
- 成果を出したときに褒めるのはもちろん、 小さな進歩や努力 も見逃さず褒める。
- 失敗しても「なぜそうなったのか」を一緒に振り返り、責めるのではなく改善のステップの機会にする。
- 「失敗=学び」と位置づけることで、本人は安心して次のチャレンジができる。
👉 結果より過程を評価する姿勢 が、本人の自信を引き出す最大のポイントです。
指導力のない人は「責めて委縮させる」
指導のない人は「感情的になる」「理由も説明なく責める」「嫌味を言う」
- ミスをした瞬間に責任を追及し、アルバイトや新人でも容赦なく叱責する。
- 陰湿な態度やネガティブな言葉が多く、本人が萎縮してしまう。
- 結果的に「長く働きたい職場ではない」と感じ、早期離職につながる。
👉 職場への愛着心やチーム意識が育たず、結果的に 人材が定着しない負の連鎖 が起きるのです。
【要注意】指導力のない職場で起きる5つの悪循環
「人がすぐ辞める」「雰囲気が悪い」「成長しない」――。
これらの職場の共通点は、指導力の欠如にあります。
特に新人やアルバイトにとって、最初に出会う職場環境は「働き続けられるか」を大きく左右します。
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では、指導力のない職場では具体的にどんなことが起きるのでしょうか?
① ミス=責任追及で人が萎縮する
- 失敗を「学び」ではなく「責任問題」として扱う。
- 何が問題かの説明をしない場合もあり、本人は訳も分からず謝罪させられる。
- 本人は次の挑戦が怖くなり、積極性を失う。
- 本人のプライドを意味もなく傷つける。
- 小さな改善の芽が摘み取られてしまう。
② 陰湿な雰囲気が職場に蔓延する
- 上司や先輩の態度が冷たく、ネガティブな言葉が多い。
- 成果よりも「ミス探し」にエネルギーを使う。
- 陰でコソコソしているのが丸わかり。
- 職場全体が重苦しく、仲間意識が育たない。
③ 離職率が高まり人材が定着しない
- 「ここでは長く働けない」と感じ、早期離職につながる。
- 新人が定着せず、常に人手不足。
- 働いいても愛着心は育たない。
- 教育コストばかり増えて、職場はさらに疲弊。
④ 自信を失った人材は成長しない
- ミスを恐れる → 自信が持てない → チャレンジしない。
- 結果的に成長のチャンスを逃し、スキルも伸びない。
- 「自分には向いていない」と自己否定するケースも。
⑤ 職場への愛着心が育たない
- 「守ってくれる職場ではない」と感じ、職場への忠誠心がなくなる。
- 雇用が一時的な“繋ぎ”になり、長期雇用が難しい。
- 組織としての文化も築かれず、崩壊スパイラルに陥る。
指導力のない職場の行きつくところは?
指導力のない職場では、
- 人が萎縮し、
- 雰囲気が悪化し、
- 人材が定着せず、
- 成長が止まり、
- 組織力が失われる。
まさに 「悪循環のスパイラル」 です。
だからこそリーダーや指導者は「失敗を責めない」「過程を褒める」姿勢が不可欠。
働く人が安心して挑戦できる環境こそ、長期的に強い組織を育てる土台となります。
職場で「自信を育てる」仕組み
- 成功体験を積ませる
小さなタスクから任せ、達成感を与える。 - 振り返りを習慣化する
「できた点」「改善点」をセットで伝える。 - 安心して挑戦できる環境をつくる
「失敗しても大丈夫」というメッセージを常に発する。 - 結果よりも成長を重視する
「昨日より一歩前進したか?」を基準にする。 - 継続して褒める
褒めは一時的ではなく、習慣として続けることが重要。
まとめ
人材育成の核心は 「自信を持たせること」 にあります。
- 褒めて伸ばす指導力のある人は、人材を安心させ、成長と定着につなげる。
- 逆に責める文化が根付く職場では、本人のやる気も愛着も育たず、早期離職の原因となる。
企業や組織が長期的に成長するためには、まず「自信を育てる指導力」を持つリーダーを増やすことが欠かせません。

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