
職場環境の変化に伴い、現場での適切な指導が行われていない企業が多くあるようです。
コロナやハラスメントとの影響で、昔ながら教え方すらできなくなっています。
昔ながらの指導と言えば、「一緒に行動して学べ」やり方ではなかったですか。
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これがコロナ影響でリモートになったりし、一緒に行動し食事を取り雑談する事で得られた信頼関係が難しくなりました。
また、昨今の各ハラスメントが取り上げられる様になり発言一つも慎重になってませんか。人間関係が構築できていないと強い口調での会話が「パワハラ」と言われかねません。
話した相手は問題ないと受け止めても周りの人がパワハラと感じたらそれはそれで問題視されてしまいます。
また、「頑張れよ!」と肩を軽く叩いただけで「セクハラ」と言われかねません。
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そんな環境の中で、人材教育の在り方を迷走している企業も少なくないようです。
それが大企業でも平然とあります。
最大の課題は、人材育成以前に「人材育成を行うトレーナー」となる人材を育てていない事ではないでしょうか。
トレーナーと称しても、実際のところはその人の経験だけに頼ったトレーニングになってませんか?
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昔ながらの一緒に行動する指導方法で、教育環境が乏しい企業でも人材育成が辛うじて成り立っていたかもしれません。ですが、企業文化が崩壊している中で、確かな人材育成プログラムや人材を揃えていない企業に人材育成できるのでしょうか。
社内に教育やトレーニングができる人材が少ない職場は「人が育たない、早期退職」と言った問題を生んでます。
「採用した人物に問題があるから仕方ない」と人材不足の原因追及していくアクションを起こさないのでは改善はいつまでも期待できません。
✅ 今の企業は新卒社員のキャリアプランを用意しているのか?
◉ 理想(建前)としての育成プラン
- 多くの企業は「人材育成」や「キャリア形成支援」を掲げており、
- OJT(現場での実務訓練)
- キャリア面談
- ローテーション制度
- 若手向け研修
などを制度として用意している場合が多いです。
✅しかし現実には…
❗ 現実①:指導者の不在 or 育成放棄
| 問題点 | 現場の声 |
|---|---|
| ■ 指導する側の経験・余裕がない | 「自分の仕事で手一杯」「人に教える余裕がない」 |
| ■ 若手に“勝手に成長してほしい”という空気 | 「最近の子は自分で調べようとしない」など責任転嫁が多い |
| ■ 教え方を習っていない中堅層が自己流で育成 | 「自分が叱られて育ったから」と旧来の価値観で接することも |
❗ 現実②:即戦力化・成果主義への傾斜
- 人手不足や成果主義の浸透により、
- 新卒でも「結果を出すこと」を求められる風潮がある
- 「使えるかどうか」を早期にジャッジされやすい、「育てる」のではなく「使えるのか」で見ている
- これはベンチャーだけでなく、大企業でも同様。
- 特にコロナ以降、配属初期からリモートで孤立する若手も増加。
- 「放置型OJT」となり、メンタルを病むケースも。
❗ 現実③:「育成する人」を育てる仕組みがない
- ミドルマネジメント(課長・係長)に育成スキルが求められても、
- 人材育成研修が無かったり、形だけ
- 評価制度に「部下育成」が入っていない
- そのため、「人を育てるインセンティブが無い」。
結果として、育成意識が現場レベルでバラバラ。
👉「良い先輩に当たるかどうか」で新人の命運が分かれることに。
🧭 では、企業は何をすべきか?(改善の方向性)
| 改善策 | 内容 |
|---|---|
| ① 「育成=成果」と評価制度に反映させる | 育成に関わる人が正当に評価されるように設計する |
| ② ミドル層向けの「教え方」研修の強化 | 叱る・任せるではなく、“支援する指導”が必要 |
| ③ キャリア面談を“形式”で終わらせない | 本人の適性や悩みに向き合う時間として機能させる |
| ④ ロールモデルの共有と社内メンター制度の整備 | 若手が「自分も成長できる」と思える環境づくり |
✅ 結論
「新卒は育てるもの」という言葉が残っていても、
実際には「即戦力でなければ淘汰される現場」が多く、
しかも「育てる人が育っていない」企業が多く存在しているようです。
このような状況ですので、働く側は「育成されるのを待つのではなく、自ら育つ力」が求められている時代と言えます。
勿論、企業によっては今でも明確な人材育成プログラムがあり実施されています。
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働く側は、昭和世代のように入社して勉強させてもらい会社と共に成長していくと言った考えがそもそも通用しません。
そんな時代です。
働く側が自信のキャリアプランを考え、会社を選ぶのも1つではないでしょうか。
例えば、教育に優れた企業に入り学ばせてもらい、一定期間学び経験出来たら即戦力を求められる企業へ転職する。そこから更に転職し収入を上げていく、もしくは独立して仕事を請け負うなど・・・
そんなキャリアプランも広まっていくのかもしれませんね。
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