
◆ 転売せどりで1番嫌なのが“クレーム”
転売せどりで一番つらい瞬間——それはクレームが届いた時です。
出品した商品が売れると達成感があります。
「よし、また一つ在庫が減った!」
「利益が出た!」
しかしその感情が一瞬で吹き飛ぶ出来事があります。
そう、“クレーム”です。
どれだけ丁寧に検品しても、
どれだけ分かりやすく商品説明を書いても、
どれだけ誠実に対応しても、
クレームは発生します。
せどりは「商品」より「人」を相手にする商売。
収益の裏側には必ず“相手の感情”があります。
ものが売れても、クレームが来れば心が折れる。
特にメンタルが強くない人は、それだけでやめてしまうことも珍しくありません。
せどりで避けて通れない“クレーム問題”の本質と、
どう向き合い、どう自分を守るかを考えて行きましょう。
◆ ◆ クレームは「ゼロにはできない」理由
転売せどりを続けていると、一つ確信することがあります。
どれだけ頑張ってもクレームの発生率はゼロにはならない。
その理由は大きく3つあります。
● 中古品への個体差
中古品は新品とは違い、
- 傷
- スレ
- 匂い
- 使用感
- 経年劣化
すべてに「個体差」があります。
それに出品者として誠実な検品は必要ですが、
100%完全な状態確認は現実的に不可能です。
光の当たり方で見えたり見えなかったりする傷もある。
生地の毛羽立ちも、見る人によって“ある・ない”の基準が違う。
つまり
出品者の基準と購入者の基準のズレ
が必ず発生するのです。
● 人によって中古品に対する“許容範囲”の違い
ある人にとっては「気にならないスレ」。
別の人にとっては「重大な欠陥」。
この基準の違いがトラブルの元です。
中古品を許容しリペア前提で買う人もいれば、
「中古品でも新品のような完璧を求める人」もいます。
中古品をネットで買う以上、ある程度のリスクを理解している人も多いですが、
一方で、
- 想像より色が暗い
- 思っていたより小さい
- においがある(人によって感じ方が違う)
こうした“主観の違い”でクレームを入れてくる人もいます。
これらは物理的な欠陥とは言えない場合がほとんど。
しかし購入者は「自分の基準が正しい」と考えているため、話が噛み合いません。
● 昭和とは違い、中古品市場の利用者層が大きく変わった
昭和〜平成初期は中古品に抵抗がある人が多かった時代。
古着が好きな人も一部でした。
しかし今の時代は全く違います。
- 新品が高い
- 値上げラッシュ
- 物価上昇
- 中古の質が上がった
これらの理由から、中古品を選ぶ人が急増。
ただし重要なのはここ。
現代の中古品ユーザーは「節約目的で新品の代わりとして買う層」が多い。
つまり古着好き、ヴィンテージ好きのように
“中古の味や劣化を楽しむ文化”とは別物。
新品に近いもの
ほぼ未使用に見えるもの
キレイで状態の良いもの
これらを強く求められます。
結果的に少しでも気になる点があると——
「返品」「クレーム」「詐欺呼ばわり」
こんな不毛なやり取りにつながるのです。
◆ ◆ フリマサイトの“限界”と“現実”
フリマサイトは便利ですが、クレーム対応においては限界があります。
● 相談できるサイトと、相談しても意味がないサイトがある
メルカリ・ヤフオク・ラクマなど、
プラットフォームごとに対応が違います。
特にメルカリは“購入者有利”と言われがちで、
出品者が理不尽に扱われたという声も多い。
相談しても——
- 「双方のやり取りで解決してください」
- 「当事者同士で話し合ってください」
このように丸投げされることも多い。
つまり、会社のように上司やカスタマーセンターが守ってくれるわけではない。
自分で解決するしかない環境 なのです。
◆ ◆ クレームに対して「やってはいけないこと」
✖ 感情で返す
相手を刺激すると、トラブルがより深刻になります。
✖ 迎合しすぎる
無茶な要求がエスカレートする危険があります。
✖ 反論を続けてしまう
主観が強い人とは、何を言っても通じません。
この3つを避けるだけで、精神的な消耗は軽減できます。
◆ ◆ ではどう対応するべきなのか?
■ 1.プロフィールと説明文で“防御線”を敷く
完璧な防御はできませんが、一定の効果はあります。
- 中古品であること
- 状態の感じ方には個人差があること
- 返品不可であること
- 気になる点は事前に確認してほしいこと
これらを明記する。
ただし、残念ながら——
読まない人は読まない。
これは理解しておく必要があります。
■ 2.判断に迷う場合は即「事務局」に相談
傷の有無や状態の評価は主観が絡むため、
出品者が一人で抱えると追い詰められます。
購入者が強引な要求をする場合は、
第三者の判断が入ることでトラブルを軽減できます。
■ 3.“対話にならない相手”とは深入りしない
理解されない努力を続けると疲れます。
- こちらの説明を読まない
- 自分の基準しか信じない
- 一方的に責めてくる
このタイプの人は、
どれだけ丁寧に対応してもクレームを続けます。
こちらが折れる必要はありません。
精神的に消耗する前に
簡潔な返信+事務局相談+静観
という流れがベストです。
◆ ◆ 心を守るために知っておくべき“覚悟”
中古品を扱うビジネスは、
どうしても「人の主観」に左右されるリスクを抱えています。
だからこそ、
以下の認識を持つことが大切です。
● すべての人を満足させることは不可能
新品でさえクレームがつく時代です。
● クレームは「あなたの失敗」ではなく「購入者の基準」の問題
自分を責める必要はありません。
● 売上が伸びるほどクレームも比例して増える
避けようのない現実です。
● 長く続いているせどらーは「クレームの処理が上手な人」
売れている人=クレームが少ない人ではありません。
むしろ
“うまく受け流し、過度に抱え込まない人”
が残っていきます。
◆ まとめ|クレームは避けられないが、あなたの心は守れる
- 中古品は個体差があるためクレームはゼロにならない
- 人によって許容範囲が違う
- 中古品市場の利用者層が変わり、トラブルが増えている
- フリマは購入者有利の傾向が強く、出品者は孤独
- 深追いせず、事務局に相談することが重要
- プロフィール・説明文は“予防策”として必須
- クレームはあなたの責任とは限らない
せどりを続けるために必要なのは、
「クレームをゼロにする努力」ではなく、
「クレームと上手に距離を置くスキル」 です。
あなたの心を守れるのは、あなた自身しかいません。
この記事が少しでも、あなたの負担を軽くする“防御策”になれば幸いです。
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