
転売せどりの副業を初めようと考えた時に不安になる要素があります。
お金、時間、作業量、顧客対応・・・
「自宅での在庫保管は家族に文句言われる」「毎回の発送は大変」「クレーム対応は面倒」など・・・・ありますよね。
Amazon FBAですと商品を購入して倉庫へ発送すれば、パソコン上での作業以外はほぼAmazonがやってもらえます。在庫保管も、発送も、クレーム対応もです。非常にありがたいシステムです。
やる気になれば「今日Amazon登録して、コストコへ行き商品購入し、ダンボールに入れて送れば良いだけです」ので直ぐにできます。
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ですが、ちょっと待って下さい。
メリットがあればデメリットもあります。
それを理解した上で初めないと直ぐに辞める事にもなりかねません。
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Amazon FBAの「離脱率(撤退率)」に関してAmazonは公式に具体的な数字を公開していませんので、外部調査機関やFBAセラーのコミュニティ等の推測データーになる旨、ご承知の上ご覧ください。
✅ 経験者・外部調査によるFBAセラーの「離脱率」の目安
📊 一般的な推定データ(米国・日本含む)
| 期間 | 残るセラーの割合(推定) | 離脱するセラーの割合(推測) |
|---|---|---|
| 開始から3ヶ月以内 | 約60%残る | 約40%が辞める |
| 開始から6ヶ月以内 | 約30〜40%残る | 約60〜70%が辞める |
| 開始から1年以内 | 約20%残る | 約80%が辞める |
※出典:Jungle Scout調査(米国)、日本のAmazonセラー向け講座・コミュニティ経験談を元にした推定。
FBAを辞めたセラーのリアルな失敗例3選
① 利益計算せず仕入れて「気づけば赤字沼」
- 背景:メルカリで1,000円→Amazonで2,980円で売れていた書籍を大量仕入れ
- 失敗:FBA手数料・販売手数料・送料・仕入れ代を引いたら利益50円未満
- 結果:数十冊売っても月利益は数千円にしかならず、アルバイトした方が良いと考える
🗣 教訓:Amazonは「売れる=儲かる」ではない。売上ではなく利益を見る。
② トレンド品を大量納品 → 賞味期限切れ&廃棄
- 背景:バレンタイン向けにチョコ菓子系の輸入品を200個納品
- 失敗:想定より売れず、3月を越えて期限切れ前に強制廃棄&保管料発生
- 結果:10万円以上の損失+出荷コスト無駄+メンタル崩壊
🗣 教訓:FBAは「置けば売れる」場所ではない。季節品や期限品は特に慎重に考えてから仕入れる。
③ 真贋調査でアカウント停止、復旧できず強制引退
- 背景:Amazon上で人気のブランド財布をネット卸から仕入れFBAで販売
- 失敗:購入者から「偽物では?」の問い合わせ→Amazonがアカウント停止&請求書提出を要求
- 結果:仕入先が請求書発行不可(個人間取引)→復旧できずアカウント永久停止
🗣 教訓:Amazonでは「証明できない商品=売るべきではない」。Amazonは顧客を非常に大切にする社風があります。購入者の発言は想像以上にインパクトがあります。何か言われた時に裏付けできないものは売らない方が良いです。
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実際にセラー経験者の実例を集めてみました。
使ってみて「こんなはずじゃなかった」という声です。
Amazon FBAのネガティブな体験例
1. 手数料が高すぎて利益が圧迫される
- 例: 1,980円で販売している雑貨商品の場合
FBA手数料(出荷・保管・梱包込み)で 700~800円 引かれることもあり、利益がほぼ出ない。
→ 利益計算を事前にしていないと「赤字販売」になるリスク大。
2. 長期在庫保管手数料がバカにならない
- 例: 90日以上売れ残った季節商品(ハロウィングッズなど)
→ 倉庫に置いておくだけで毎月手数料が加算。最悪、自動廃棄か高額な保管料請求。
3. 返品率が高く、泣き寝入りになることがある
- 例: 家電や洋服などで、開封・使用後に「初期不良」と言って返品。
→ 実際は使用済みでもAmazonは購入者有利で全額返金。
→ 商品は「販売不可在庫」となり、セラーが引き取って処分するしかない。
これが想像以上に多いです。購入者の意見が絶対とのポリシーでの運営ですので、セラーの話は1mmも聞いてもらえません。
4. 商品が紛失・破損されても補償がスムーズではない
- 例: 倉庫到着後に商品数が合わない(10個送ったのに9個扱い)
→ Amazonに問い合わせても調査が長引き、結果「証明不足」で終わることも。また、倉庫内での作業中破損の場合、その商品の購入金額を補填されるのではなくAmazonの言い値です。購入金額のレシートや領収書を保管してある有無関係ないです。
5. FBA在庫に紐づく評価やアカウント停止のリスク
- 例: 他人のFBA在庫と混在し、自分が仕入れていない偽物扱いされるケース
→ 「真贋調査」で納品書・領収書提出を求められ、用意できずにアカウント停止になるセラーも。新品商品は他のセラーが購入されたものと混合されてしまいます。顧客からのクレームで返品されてもその商品が自分が購入して送付した商品の特定は難しい様で、返品損失となる。
6. 突然の規約変更・手数料改定に振り回される
- 例: 2024年から続く段階的な手数料引き上げや返品送料の実費負担など
→ 数百品目をFBAに預けていたセラーが急に「利益激減」で撤退を検討。
7. ライバルが増えやすく価格競争に巻き込まれる
- 例: ある商品が売れたとたん、FBAセラーが一気に参入
→ 値下げ合戦が始まり、最終的に誰も儲からない。
🔍 離脱の理由(共通点あり)
- 想定以上に利益が出ない
→ FBA手数料・返品・価格競争で思ったより利益が残らない。 - 売れるまでの時間が長く資金が回らない
→ 在庫が売れずキャッシュフローが詰まる。 - 規約変更に対応できず萎える
→ 出品制限やブランド規制など、次々ルール変更に疲れる。 - アカウント停止・真贋調査で強制終了
→ 小規模セラーほど「証明書提出ができず」終了になることが多い。 - 副業として始めたが想像以上に手間がかかる
→ リサーチ、納品、価格改定、などの作業量に挫折。
辞めずに続けたセラーの成功戦略3選
辞めていくセラーが多い一方、継続的に事業を行い規模を大きくされている方もいます。
そのようなセラーさんたちは明確な戦略を持たれています。
① 利益設計を徹底し「高回転×利益率10%以上」に絞る
- 戦略:リサーチ段階で「1か月以内に売れる回転率」「利益10%以上」「返品リスク低い」商品に絞る
- 結果:月商30万円 → 利益5~6万円だが、安定&低リスクで継続中
✅ ポイント:FBAは「薄利高回転型」に適しているため、低単価でも回転重視
② 自社ブランド商品でFBAに委託し、競合ゼロを実現
- 戦略:OEMで日用品(例:詰め替えボトル)を中国製造 → 独自ブランド登録 → FBAへ
- 結果:商品ページにライバル出現せず、価格競争なしで安定利益。月利20万円
✅ ポイント:「カタログ争奪戦」にならない独自商品戦略で、FBAの自動化+高利益を両立
③ メルカリなどと併用して在庫を回転、FBAと相互補完
- 戦略:FBAで主力商品を回しつつ、売れ残りやワケあり在庫はメルカリ・ヤフオクで処理
- 結果:不良在庫を抱えにくく、キャッシュフローも安定。副業でも継続できている
✅ ポイント:1チャネル集中より「マルチ販路構築」でFBAのデメリットを補う。
✅ FBAは「自動販売機」ではない
FBAの成功者に共通しているのは、
- 利益率と回転率のバランス設計
- 出品商品ごとの戦略設計
- リスク回避の仕組み(証明書、販路分散)
逆に失敗者は、「置けば売れる」と思い込んで丸投げしてしまう傾向にあるようです。
商品を倉庫へ送れば、全てAmazonがやってくれるとFBA機能を間違った拡大解釈をしてしまっています。
作業はやってもらえますが、「何をどう売るかを考え実行する」のはやはりセラー自身である事には変わりありません。
🧭 補足
長期で残っているセラーの特徴として
- 最初から利益率重視で設計している
- 手数料や返品も織り込んで商品選定
- ブランド規制に対応できるよう「領収書や仕入証明」が出せる仕入先を使う
- 複数の販売チャネル(メルカリ、Yahoo、楽天など)を併用している
Amazon FBAは、他のメルカリやヤフオクのようなフリマサイトと違い、特徴として利益率が低い事です。通常、中古カメラや家電での利益率は20%前後が一般的です。古着などは40~50%あります。
これに対してAmazonでは10%前後あれば良しと考えます。Amazon輸出であれば、別に消費税還付があるので、商品販売での利益率は8%前後でも良いとの考えが浸透してます。
利益率が低い中で、収益を上げるには多くの商品販売が必然となります。
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Amazon FBAが合っているかは否かは人それぞれ違いますので、自分にあっているかは見極める必要があります。
興味がある方は、国内Amazonであれば少々費用は掛かりますがチャレンジしてみるのも1つの選択です。Amazon輸出は知識や経験がない個人が始めるには難易度は高いです。
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