【宿泊体験記】アパホテル<倉敷駅前>に2度目の滞在|立地と利便性の陰に見えたフロント対応と客室のリアルな課題

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結論:立地と利便性は抜群だが、サービス対応と客室環境の差が・・

全国どこにでもあり、ビジネスや観光の強い味方となってくれる「アパホテル」。札幌から福岡まで日本各地で何度も利用しており、その機能的でシームレスなシステムには日頃から大きな安心感を抱いています。客室の合理的なデザインや、チェックアウト時にフロントの専用ボックスへカードキーを入れるだけで1秒で手続きが完了するタイムパフォーマンスの高さは、忙しい出張族や旅行者にとって非常にありがたい仕組みです。

今回宿泊した「アパホテル<倉敷駅前>」は、過去に一度利用したことがあり、駅直結に近い抜群のアクセスの良さと、高層階ならではの美しい街並みの眺望(シティービュー)が印象的だったため、期待を込めて再訪(2回目の利用)を決めたホテルでした。

しかし、結論から申し上げますと、今回の滞在は残念な出来事が重なり、次回も利用するかどうか悩まざるを得ない結果となりました。

アパホテルというブランド自体には、非常に気持ちの良い素晴らしい対応をしてくださるスタッフの方もたくさんいらっしゃいます。しかし今回直面したのは、フロントスタッフの接客レベルの大きな格差、予約内容と異なる部屋への誘導、さらには空調や水回りの設備トラブル、壁の薄さに伴う防音性の問題でした。

駅前という好立地やブランド全体の使い勝手の良さは変わらないものの、一人の利用者として「顧客の期待感が裏切られてしまった」と感じる要素が多かったのは確かです。本記事では、実際に体験したチェックインから客室での過ごし方、朝食、そして建物の全体的な印象を紹介していきます。

チェックインでの戸惑いとフロント接客の格差

遅い時間の到着とフロントの雰囲気

仕事が予想外に長引き、ホテルに到着した頃にはすっかり夜遅くなっていました。疲労感もピークに達しており、「一刻も早く部屋に入って横になりたい」というのが本音でした。

アパホテルのエントランスを潜りフロントカウンターへ向かうと、男女2名のスタッフが和やかに談笑している姿が目に飛び込んできました。そしてその横では、もう一人の女性スタッフが黙々とPC作業を進めています。

「チェックインをお願いします」と声をかけると、女性スタッフから「アパ会員ですか?」と尋ねられました。会員ではない旨を伝えると、タッチパネルでの名前入力を行うよう案内されます。

会員と非会員での情報入力の手間

画面に向かい、名前を入力した後に続いて求められたのは、詳細な住所や電話番号の入力でした。

クタクタに疲れている状態での細かな文字入力は、想像以上にストレスがかかる作業です。個人的な疑問として、アパホテルには過去何度も宿泊していますし、ここ「アパホテル<倉敷駅前>」にも数か月前に宿泊しました。ホテルのシステムの仕組みは分かりかねますが、「名前を入力した時点で過去のデータが呼び出せるのではないか?」と感じてしまいました。

実際、他社のホテルチェーンなどでは、数年ぶりの訪問であっても氏名を伝えるだけで過去データからスムーズに対応してもらった経験があります。ましてや日本最大級のホテルネットワークを誇るアパホテルであれば、顧客データの連携は容易なのではないかと思ってしまいます。

「すべて入力しないといけませんか?」と尋ねてみたところ、スタッフからは「アパ会員様でないと入力していただく必要があります」と、どこか「会員ではないこと」を強調するような返答が返ってきました。

システム上のルールであるならば致し方ないことですが、言い方や伝え方ひとつで印象はガラリと変わります。顧客の利便性を高めて期待感を上げるのがサービス業の醍醐味であるはずですが、この時点ですでに少し気持ちが離れていく感覚がありました。

予約内容と異なる部屋への誘導|シティービュー問題の真相

前回の失敗(喫煙・ヤニ臭さ)から学んだ厳選予約

入力手続きを終えると、画面上に客室マップが表示され、案内される予定の部屋が点滅しました。しかし、そのマップを見てハッとしました。表示されたのは「建物の内側(インサイド)」の部屋だったのです。

今回、私は事前の段階で「シングル・禁煙・シティービュー」の条件で予約し支払い済ませてます。

前回の訪問時、うっかり間違えて喫煙部屋を予約してしまい、部屋に入った瞬間の強いヤニ臭さに一晩中悩まされたという苦い教訓があったのです。その反省を活かし、今回は「絶対に快適に過ごす」と決めて、景観が良く開放感のある「シティービュー」の禁煙部屋を指名し、事前決済まで完了させていました。

そのため、画面に表示された内側の部屋を見てすぐに「今回はシティービューで申し込んでいるはずですが」とスタッフに伝えました。

困惑の対応と後続客への配慮不足

そこからの対応は、さらに疑問が残るものでした。

私の指摘を受けた男女2名のスタッフは、PC画面を操作し始めましたが、何の説明もなくただ黙々と作業を続けています。「少々お待ちください」などの言葉もなく、気まずい時間が経過していきます。

そうこうしているうちに、私の後ろに次の宿泊客が2名並びました。するとスタッフは、問題の解決や説明をする前に、私に対して「脇(端)へ寄るように」と移動を指示してきたのです。状況の説明もないまま端へ寄せられ、後回しにされているような扱いに戸惑いを隠せませんでした。

そしてしばらくして、男性スタッフから返ってきたのは耳を疑うような言葉でした。

「シングルのシティービューはお部屋に空きがございませんので、内側のお部屋でお願いします」

強引にそのまま押し切ろうとする姿勢に、「えっ、なにそれ?」と思わず絶句してしまいました。

当日飛び込みでカウンターに来て「シティービューがいい」と希望を出したのなら、空きがないと言われて諦めるのは納得がいきます。しかし、私は数か月も前からシティービューを条件に予約を確定させ、料金の支払いも済ませているのです。ホテル側の都合で「空きがないから別の部屋で」と悪びれもせず案内されるのは、あまりにも筋が通りません。

素晴らしい接客をしてくれるスタッフも全国のアパホテルにはたくさんいるだけに、このような対応にあたると「アパ全体のスタッフの質はどうなっているのだろうか」「だから積極的にアパ会員になろうという気持ちになれないのだ」と悲しい気持ちになります。

女性スタッフの機転による部屋の変更

疲弊しきっていたため、言い返す気力もなく諦めかけていたその時、それまで横で黙々と作業をされていた別の女性スタッフが声をかけてくれました。

「すぐに別のお部屋をお探しします!」

そう言ってPCを操作し、数分ほど待った後、渡されたのは「ツインルーム(シティービュー)」のカードキーでした。

前回の宿泊時も一人利用でありながらツインルームへの案内だったため、「ここ倉敷駅前はツインの比率が高いのだろうか」と思いつつも、機転を利かせて部屋を調整してくれた女性スタッフの対応には救われた思いがしました。

客室での快適性と設備トラブルの現実

「やれやれ、ようやく休める」と胸をなでおろし、渡されたカードキーで部屋に入りました。高層階からの夜景を少し期待しつつ足を踏み入れたものの、ここからさらに予期せぬトラブルとストレスが待っていました。

全館一括管理の空調と肌寒さ

部屋に入って真っ先に感じたのは、「寒い」という体感温度の低さでした。

室内を見渡してエアコンのリモコンを探しましたが、どこにも見当たりません。壁面にあるのは風量を微調整するためのダイヤルスイッチのみ。アパホテル<倉敷駅前>の空調システムは、建物全体で一括管理(集中冷暖房)されているタイプだったのです。

季節の変わり目などは、個人の体感温度と全館設定の温度にズレが生じやすくなります。送風を強めても冷たい風が入ってくるだけだったため、やむを得ず空調のスイッチ自体を切ることにしました。しかし、一度冷え切った室内はなかなか温まらず、身体の底から寒さを感じてしまいました。

バスタブの栓の不具合(お湯が溜まらない)

身体が冷え切ってしまったため、「温かいお湯にゆっくり浸かって疲れを癒そう」と考え、バスルームへ向かいました。

バスタブにお湯を溜めようと蛇口をひねり、排水口の栓をしっかり閉めました。しかし、いつまで経ってもお湯が一向に溜まっていきません。よく確認してみると、ゴム栓か排水機構の何らかの不具合によって、注いだそばからお湯がどんどん隙間から漏れ出てしまっていたのです。

寒さを凌ぐために湯船に浸かりたかったのですが、これではお湯を溜めることすらできません。フロントに連絡して部屋を替えてもらう気力はなく、お湯を溜めるのを諦め、シャワーだけで急いで身体を温めて済ませるしかありませんでした。

障壁となった「壁の薄さ」と隣室の音漏れ問題

シャワーを終え、ようやくベッドに横になってテレビをつけました。

そしたらテレビの音声とは明らかに異なる「人の話し声」が耳に届いてきました。

壁越しに聞こえる会話音

「まさか外の音かな?」と思い、高層階の窓から外を覗き込んでみました。しかし、時刻はすっかり深夜。前回の訪問時には駅前で路上パフォーマンスをしている人がいて賑やかでしたが、今夜は人影もなく静まり返っています。

首をかしげながら部屋に戻ると、はっきりと原因が分かりました。テレビが設置されている壁とは反対側——つまり、ベッドの枕元がある側の壁のすぐ向こう(隣の客室)から、隣人の会話が丸聞こえになっていたのです。

言葉のニュアンスまで聞き取れてしまうほどの音漏れ具合に、「いや、マジかよ……」と不快感と衝撃を隠せませんでした。

音に神経を使うストレスフルな夜

壁越しに隣の話し声がこれほどクリアに聞こえるということは、「こちらのテレビの音や物音も、同じように隣へ丸聞こえになっている」のかなぁ。

お互いのプライバシーが筒抜けになっているような感覚は、ホテルでリラックスする上で非常に大きな障害となります。自分の出す音が隣の迷惑になっては嫌なので、私はテレビの音量を下げ、枕元からできるだけ離れた位置に身を置くようにしました。

幸いにも、隣の宿泊客は比較的早い時間に就寝されたようで、しばらくすると話し声は収まりました。しかし、夜中にふと目が覚めた際にも小さな物音が壁越しに伝わってきて、そのたびにビクッとしてしまいました。

前回宿泊した際は隣が空き部屋だったのか、それとも話し声は通りやすいけれどテレビの音は遮断されやすい構造なのか、理由はわかりません。しかし、「隣の音が壁から直接聞こえる」という体験は、プライベート空間であるはずの客室において非常に居心地を悪くさせるものでした。

朝食の様子とホテルの全体像(経年劣化について)

1階レストランでの朝食体験

翌朝、朝食をとるためにフロントと同じ階にあるレストランへ向かいました。朝食会場は外部業者に委託運営されているスタイルのようです。

フロアを取り仕切るスタッフは1名のみでしたが、混雑具合は限定的でした。前回の滞在時は自分のほかに2〜3名ほどしかおらず閑散としていましたが、今回は10名前後の利用客がいました。それでも席数にはかなり余裕があり、スムーズに座ることができました。

利用客の9割以上は、スーツを着た出張利用のサラリーマンと思われる方々でした。朝食の価格が約2,000円弱であることを考えると、自腹のプライベート旅行で積極的に選ぶというよりは、会社の出張経費で落とせるビジネスマンの利用が圧倒的優位になる価格帯だと感じます。

料理のラインナップとしては、特に岡山らしさ(地産地消の特産品など)を感じさせる目立つメニューはなく、良くも悪くも「無難な品揃えのビジネスホテル朝食」といった印象でした。

建て替え・補修の跡と建物の歴史

朝食を終え、チェックアウト後に改めて外に出てホテルの建物を外観から見上げてみました。

よく見ると、外壁には過去に補修を行った跡や経年による傷みが散見され、築年数がかなり経過している古い建物であることが伺えました。

ホテル業界では、既存のホテル建物を買い取ってリノベーション(改装)し、自社ブランド「アパホテル」としてリブランドオープンするケースが多々あります。廊下からの足音や話し声が聞こえるホテルは決して珍しくありませんが、「隣の部屋の会話が壁を透過してそのまま聞こえる」ほどの壁の薄さは、この建物の元々の構造や古い建築年代に起因しているのかもしれません。

アパホテルの近代的なシステムや看板が掲げられていても、建物自体のベースが古い場合、防音性や全館一括空調といったハード面の課題を完全にカバーしきれない現実があるのだと実感しました。

【まとめ】アパホテル<倉敷駅前>のメリット・デメリットと比較

今回のアパホテル<倉敷駅前>での滞在を通して感じた長所と短所を、分かりやすく表にまとめました。

メリット・デメリット一覧

評価項目メリット(良かった点)デメリット(残念だった点)
立地・アクセス・倉敷駅前で徒歩すぐの抜群のロケーション
・周辺に飲食店やコンビニがあり利便性が高い
・特になし(立地は文句なし)
フロント・接客・機転を利かせて部屋を探してくれた女性スタッフの対応
・チェックアウトが箱にキーを入れるだけでスピーディー
・スタッフ間の談笑や配慮不足
・非会員に対する情報入力の手間と不快な言い回し
・確定予約(シティービュー)の勝手な変更提案
客室・設備・高層階からの景観(シティービュー獲得時)
・ツインルームへの変更
・全館一括管理エアコンのため温度調節不可(寒い)
・バスタブの栓の不具合でお湯が溜まらない
・隣室の会話が丸聞こえになる壁の薄さ(防音性の欠如)
朝食・混雑が少なく静かに食事ができる
・出張時には使いやすい標準的なメニュー
・2,000円弱という価格に対してご当地感が薄い
・コスパ面での魅力は控えめ

終わりに:次回利用への葛藤と今後のアパホテルへの期待

アパホテルは、1秒チェックアウトに代表される画期的なシステムや、全国どこでも一定のクオリティが担保されているという安心感があり、私自身これまで札幌から福岡まで多くのホテルを愛用してきました。

「アパホテル<倉敷駅前>」に関しても、駅前という圧倒的な立地の良さや、高層階からの見晴らしの良さという強力な強みを持っています。

しかし、今回体験したような「予約内容と異なる強引な案内」「スタッフ間のサービスレベルの大きな格差」「水回りや空調の設備不備」、そして何よりも「隣の話し声が筒抜けになる防音性の低さ」を経験してしまうと、落ち着いて羽を伸ばしたい宿泊者としては、どうしても二の足を踏んでしまいます。

自分が発する音を気にしながら過ごし、隣の音にハラハラする滞在は、決して快適とは言えません。隣の宿泊客にとっても、こちらの音が聞こえるのは嫌でしょうし、お互いにとって望ましくない環境です。

素晴らしい志を持ったスタッフの方がいる一方で、フロントという「ホテルの顔」に立つ意識が薄いスタッフが存在すること、そして建物の老朽化に伴うハード面の不備がそのまま放置されていることは非常に勿体ないと感じます。

倉敷駅前という素晴らしい立地にあるからこそ、今後は接客や、壁の防音対策、設備のメンテナンスが改善されることを切に願っています。利便性を取るか、滞在の快適性を取るか——次に倉敷を訪れる際、このホテルを選択肢に入れるかはわかりません。

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